左;新製品Espal-V 右:旧製品Espal-IIIb

先日、精研社の内視鏡洗浄機の新製品ESPAL-V(エスパル・ファイブ)を2台導入しました。旧製品ESPAL-IIIbとの入れ替えです。並んでいる姿は結構珍しいと思います。
当院が日本で(いや、世界で)導入第一号の医療機関です!まだ製造元の精研のHPにもアップされていません。
というわけで世界で一番早いESPAL-Vの製品レビューです。

まずぱっと見た印象ですが、旧製品は配管が外に出ていたりして妙にメカメカしかったのですが、新しくなってとてもスッキリしたデザインになりました。
デザインだけでなく実際の現場での使い勝手を考えて、良く作りこんでこられた製品だと感じます。

蓋が横ではなく、奥に向かって開く

内視鏡を入れる部分の蓋が旧製品では横開きで邪魔でした。本体の横幅は437mmですが蓋開放スペースが270mm必要なため、合計実質707mmの幅が必要でした。
新製品は蓋が奥に向かって開くため、そのような考慮は不要です。横幅は330mmになり実質1/2以下です。とても良いです!

洗浄液セクリンの設置場所がバックからフロントになった

消毒液(セクリン)の設置スペースが旧製品では洗浄機の後ろにあり交換がしにくかったのです。新製品では洗浄機の前からすっと置くことが可能です。もちろん大容量の10Lも使用できます。

Eウォッシュがボタン一つで投入できる

内視鏡を洗浄する際には消毒剤のセクリンに加えて、たんぱく除去剤のEウォッシュを使う必要があります。旧製品ではEウォッシュを容器で計量して直接洗浄槽に投入していましたが、新製品ではパネルのボタン(一番左)を押すと投入できます。とても簡単になりました。

給排水の金具が後ろではなく、横になった

旧製品は給排水金具が本体の後ろから飛び出ており、本体から壁まで100mm程度の余裕が必要でした。新製品では横から出るようになり、本体を壁にペッタンコと付けられます。これはかなりポイントが高い!

まとめ

写真の洗浄・準備室の左奥にESPAL-Vを2台設置しています。カメラのレンズが違うので比較しにくいですが、すっきりした感じがお分かりいただけるのではないでしょうか?
設置面積はESPAL-IIIbが707 x 770mm(w, d)、ESPAL-Vは330 x 650mm (w, d)と圧倒的に新製品が上です。
旧製品では外に派手に飛び出していた配管類を見せないように、うまくまとめられています。

内視鏡は「手持ちの部分を含めて全部洗う」事が内視鏡洗浄のガイドラインで推奨されています。こういう患者さんの目の見えないところをしっかりすることは医院運営の基本中の基本です
どことなく手作り感のあったESPAL-IIIbですが、ESPAL-Vは一流メーカーの風格さえ漂います。
設置しやすく、使い勝手もよく、洗浄時間も早い(6分)。ESPAL-Vは使い勝手が格段に良くなっています。
精研さん頑張ったな~と思います。これからもいい製品をよろしくお願いいたします。

院長 金子敏彦(かねこ )