鼻副鼻腔の手術は硬性内視鏡を用いるのが一般的です。
でもどうやって持つのか?というと特に教えてもらった記憶がありません。
ポジションも術者によって立ってやったり、座ってやったり色々です。
私は座って手術を行い、硬性内視鏡は0度と70度の2種類が基本です。
ちょっと思うことがありまして、どのように内視鏡を持っているのか検討してみました。
硬性内視鏡(0度)の持ち方
私はかなり「軽~く」持っています。
基本的に親指・中指で支えて、他の指は添える感じ(人差し指も軽めです。)。
握りこんでいないのがポイントです。
金子耳鼻咽喉科は内視鏡光源や本体がベッドの右側にあります。
ライトガイドケーブル(青いケーブル)が硬性内視鏡からベッドの右側に出るように持っています。
基本は先ほどのように持ちますが、たまにこのように持つこともあります。
私はドラムをするのですが、レギュラーグリップの癖でしょうか!?
機材がベッドの左にある時の持ち方
以前の勤務先で、機器がベッドの左側にあるときはこのように持っていました。
ライトガイドケーブル(青いケーブル)が先ほどと反対です。接続部に中指をひっかけています。
今のセットアップでこの持ち方をすると患者さんの上をケーブルが通ってしまうので、今は使いません(70度で横を見るときは使います)。
他の術者の持ち方は?
他の術者はどう持っているのか、写真がいくつかあったので見てみました。
なかなか皆さん個性的です。
術者1:ガッチリ握りこみ
あまり見ない持ち方です。個性強いです。
しっかり握りこんでガッチリホールド。軽く持つ私の持ち方とは真逆でかなり新鮮です。
術者2:重心が私より上?
人差し指が内視鏡ヘッド上に来ています(私は人差し指がヘッドの下です)。
見た感じではヘッドを支えているのは親指と中指ではないかと思います。
重心に結構な違いがありそうです。
一見複雑そうに見えますが、指の力のかけ具合は私と似ているかもしれません。
術者3;ライトガイドが人差し指の上
この2つの持ち方は同一術者です。使い分けているそうです。
写真左は親指と人差し指の間にライトガイドがあります。結構びっくりです。
写真右は私も似た持ち方をすることがたまにありますが、私よりも握りこみが強いかな。
術者4:ピストル
これはピストルを持つような感じでかなり個性的かと。
この持ち方は自分の体から前に向かって内視鏡が出る感じ、私の持ち方は下に向かって出る感じ。
かなり違いがあります。私はこの持ち方で手術は無理かな~
もしかして仰臥位ではなくヘッドアップしてオペしている?今度聞いてみます。
(投稿後この術者に聞いてみると、やはりヘッドアップ15度でした!)
まとめ
硬性内視鏡0度の持ち方を色々見てみました。
どんな持ち方をしようとも要はちゃんと手術ができればよいのですが、思ったより違いがありました。
手術の鉗子類は軽く持つのが基本だと思っています。
特に意識はしていなかったのですが、そう思っているので内視鏡も軽く持つ癖がついたのかもしれません。
軽く持つことで内視鏡自体の操作(視野を得る)が楽になるようには思います。
私の持ち方をほかの人が見たらどう思われるのでしょうか?
院長 金子敏彦(かねこ としひこ)