昨日、当院にて研究会を開きました。
医師同士の研究会ではなく、医療スタッフ(事務・診療・看護師)の研究会です。
昨年から開催しており、今回で2回目です。
今回から、耳鼻咽喉科クリニックスタッフミーティング(ECRS meeting: ENT Clinic Radical Staff Meeting)と名付けました(発案:河本光平先生)。
難病認定されている好酸球性副鼻腔炎(ECRS: Eosinophilic Chronic Rhinosinusitis)に、やや強引にひっかけています。
名称には、ただ集まるだけの無意味な会議ではなく医院の目指す診療に皆が一丸となって取り組めれば、という思いがあります。

・金子耳鼻咽喉科 Ear & Nose Clinic
かわもと耳鼻咽喉科(兵庫県尼崎市)
わだ耳鼻咽喉科(兵庫県神戸市)
の3施設合同で開催しました。

金子耳鼻咽喉科は世界中に星の数ほどある診療所の内の一つにすぎません。
色々、考えてやっているつもりでも「井の中の蛙大海を知らず」状態かもしれません。
医療事情は目まぐるしく変わります。
「井の中の蛙」状態は、「診療所の在り方」という意味で危険な状態だと思います。

専門性の高い開業医であれば、学会・研究会などで横のつながりがあるものです。
金子耳鼻咽喉科であれば、「日帰り手術」が専門です。
しかし診療所に勤務しているスタッフ(事務・診療・看護師)には自己研鑽する機会が、なかなかありません。

今回、指定演題として「院内環境整備」をテーマに、各診療所スタッフがプレゼンテーションし議論しました。
誤解を恐れず簡単に言い換えるならば「感染対策」です。
医療施設とは病気を持った患者さんが来る場所ですので、基本的に感染しやすい場所と言えます。
「家のお掃除」とは違ったレベルのものが必要である事は言うまでもありません。

どのように医療器具を洗浄しているのか?
どのように院内の設備を清掃しているのか?
患者さんや自分への感染対策は?

簡単なようで簡単ではないテーマです。
基礎的な知識、洗浄機器 、洗浄グッズは調べたらわかる事も多いのですが、
一番肝心なのは、効率よく実行するためのアイデアだと思います。
今回の研究会を通じて、実際に現場で働いている職員が「井の中の蛙」状態に陥らず、客観的に自らをみるきっかけになったと思います。
「三施設寄れば文殊の知恵」 目から鱗の良いアイデア、いくつか頂きました!

院長 金子敏彦(かねこ としひこ)