前回Stryker 4K内視鏡システム1688をレビューいたしました。
1688の画像出力は、HDMIx2のみです。
これはかなり大胆な決断だと思っています。
私自身が不安定なHDMIをめぐって試行錯誤した経験があります。
Strykerのシステムをデモした時に、手持ちの長尺HDMIを試してみたので番外編としてお伝えいたします。
HDMIは長くなる(10m以上)と、品質や相性などの問題で映らなかったり不安定になる事が知られています。
そのため、長距離HDMIはもはや電線ではなく光ファイバー等の素材が使用されます。
出力をHDMIのみに絞ったという事は。ストライカーは通常の長さのHDMIを使用する内視鏡カートでの使用を想定しているのかな?(前回ブログの写真の様なタワーです)
しかしながら天吊りモニターを使用している私としては、ある程度の長さのHDMIが必要です。
手元に使っていない10mの長尺HDMIケーブルが2本あったので、試してみました。
ちなみに長尺のHDMIはケーブルの方向性があるので、接続方向にはご注意を。反対につないだら絶対に映りません。
ケーブルの比較
1,CANARE: APF10-HDM <対応信号> 4K60p
有名かつ標準的なカナレの製品ですが、映りませんでした。
2,HORIC: HDM100-626BK <対応信号> 8K60p
安価な8K対応のHDMIケーブル。他の環境で使ってました。
8Kまで対応という事ですが、映りませんでした。
3,SANWA: KM-HD20-P90K <対応信号> 4K60p
ストライカーが用意していた長尺のHDMIケーブルです。
これは映りました!!ただし9mなので他2つの比べて有利です。
まとめ
上記のようにHDMIはカナレの様な標準的な製品だから映るとも言えません。
カタログスペックを満たしていても映らないことがあります。
相性としか言いようがなく、実際の繋いでみないとわかりません。
Stryker 4K 1688で長尺のHDMIを使うなら、メーカーで検証済みのHDMIケーブルを購入するのが無難と思われます。
個人的には安定した12G-SDIや録画用のDVIは欲しいですが、考え方次第かな。接続はやりようによっては何とかなります。
但し、規格を変換するコンバーターは画質が著しく変わるのでやめた方が良いと断言します(経験済み)。
NO 4K, NO LIFE.
院長 金子敏彦(かねこ としひこ)