鼻科学会でみたユフ精器の前頭洞パンチをデモしてみました。
ストルツの前頭洞パンチに関しては、かなり以前に投稿しています。
アクセス数が多く人気の記事です(下記クイック)。
前頭洞パンチの事をブログに書くようなモノ好きはいませんので検索も上位に上がります
ではストルツと同じ動きをするユフ精器の前頭洞パンチのレビューです!
鉗子全体を比較
写真右上が私の愛用している前頭洞パンチ(3.5mm)
真ん中がデモのユフ精器の前頭洞パンチ(3.5mm)←今回の本命
左下がデモのユフ精器の全島パンチ(4.5mm)
久々に4.5mmという先端サイズの大きい前頭洞パンチを使ってみましたが、1.0mmの違いは大きい!
術野で使うとかなり違いを感じます。
そういえばストルツには5.5mのサイズがありました。
一本選ぶならパンチヘッド3.5mmが良いと私は思います。
動きはストルツと同じです!
今回デモしたユフ精器の前頭洞パンチは、グリップハンドルと引くと、ヘッド部分の下部が上方に動きます。
この動き。Storzと同じです!人間工学に合致しています(知らんけど)
先端の開きが違います
期待して手術で使ってみましたが、ストルツの前頭洞パンチと比較して組織の噛みが悪い・・・
決定的な差は先端部分の開きにありました。
先端の開大長がユフ精器は約3mm(写真左)、ストルツは約7mm(写真右)。
約4mmの違いがあります。
3mmほどの開きでは組織を噛むのには十分ではないようです。
ストルツくらいの開きがないと快適に病変を除去することができません。
右のストルツは大きな開きを確保するために、カーブの部分がコイル状になっています。
ただ、ストルツのコイル状の部分は良く壊れてしまいます。
ストルツの前頭洞パンチは必須の鉗子ですが、ここがある意味弱点です。
今回ユフ精器のパンチをデモした目的は、ここがコイル状でないため長持ちすると思ったからです。
しかしながら、ストルツの前頭洞パンチはこのコイルの部分がキモになっていると今回わかりました。
まとめ
まずパンチヘッドのサイズに関しては通常の内視鏡下副鼻腔手術なら3.5mmが良いと思います。
ユフ精器とストルツを比べると、先端の開きの差でストルツに軍配があがります
ユフ精器の前頭洞パンチのアドバンテージは壊れにくい事につきるかな。
壊れにくくストルツより安いユフ精器のパンチを選ぶ耳鼻科医もいると思います。
私は手術を快適にしたいので、(高くて壊れやすいですが)ストルツを使います。
やはりKarl storz Hosemann frontal sinus punch (3.5mm)が最強か。
デモしてくれたユフ精器の方、こんなレビューでゴメンナサイ!
最近色々とデモをする機会がありましたので順次アップしてまいります。
院長 金子敏彦(かねことしひこ)