8月1日から完全予約制に変わりました。
運用開始から早くも約1ヶ月が経ち、何となく体制が固まってきたところです。
以前は「順番予約制」を取っていました。一般的な耳鼻科でよく使われている方式ですね。
ネット等で予約をとって、順番が近づいたら連絡が来て受診をする方法です。要は「順番待ち」ですね。

今まで:「診察番号〇〇番です。あと〇〇分後に診察です。」
現在:「10:00-10:15の時間帯に診察します」

と言った具合に変わりました。

耳鼻科の繁忙期は花粉症のシーズン(2月~4月頃)です。
今年の繁忙期は、患者さんの数が急増しました。
夜診は18時半受付終了なのに、21時までかかるし、土曜日は12時受付終了なのに夕方16時頃までかかる、、、
朝9時に順番予約をしても6時間後に診察という、順番予約なのか何なのかよくわからない状況もありました。
昼間は手術をしているので、朝9:00からノンストップで「午前診→手術→午後診」と12時間ぶっ続けの毎日。
手術に関しては疲れ知らずの私も、さすがにちょっと疲れがたまってしまいました。
スタッフも全力投球して頑張ってくれましたが、この状況ではとても「良い職場」とは言えません。
この順番予約が「患者さん」と「我々」両者にとって本当に良い方法なのだろうか?という疑問が湧いてきました。

というわけで、思い切って「完全予約制」に切り替えました。
8月は耳鼻科の来院患者さんが最も少なくなる時期です。
完全予約のシステムに慣れて頂き、またご理解いただこうと思い、この時期から開始しました。
予約システムはNOCという会社のcheck-onです。システム変更の段取りをスムースにして頂きました。

私が診察できる人数は平均すると1時間に10人程度です。
当院は検査が多いです。その分説明も必要です。
セカンド・オピニオンを求めて来られる患者さんも多いですし、手術希望の患者さんも多く来られます。
そういった理由で一般的な耳鼻科の2倍位の時間がかかります。

完全予約制にしてからは大きな変化がみられました。
1,診察開始前、ドアの前に並んでおられる患者さんがいなくなった(並ぶ必要がなくなった)。
2,待合室が閑散としている(予約時間に来れば良いので、待合にいる必要がなくなった)。
3,来られる患者さんが事前にわかるので、準備が出来る。
4,大体時間通りに終わるようになった。
5,午前診と手術開始の間に時間の余裕が出来たので、「昼ごはん抜き」がなくなった。
6,私も、スタッフも余裕を持って働ける。

患者さんからは、待ち時間が減って良いと好評です。
これから秋にむけて徐々に患者さんが増えてくる時期です。
完全予約制にしてからの問題点が出てくるのはこれからだと思います。
おそらく最低1年は経たないと、完全予約制に変わった事は認知されないと思います。
完全予約制では、診察できる患者さんの数に上限が有るわけです。
急な感染症(急性中耳炎や扁桃炎)などには対応しにくくなります。
何事も良い面、悪い面があります。物事を変えるのは簡単ではありません。

これからは、より専門性の高い耳鼻咽喉科を目指していこうと思っています。
皆様温かい目でよろしくお願いいたします。

「当院の予約サイト」
https://kaneko33.mdja.jp/

院長 金子敏彦(かねこ としひこ)