fujita-suction

フジタ医科器械のイリゲーション吸引管を愛用しています。
術野を洗浄してきれいしながら吸引できるのでとても有用です。
さて、この吸引管しばらく使うと先がお花が咲いたように広がってしまいます。

そのまま使うと、吸引を使うたびに鼻内の粘膜にダメージを与えてしまいます。
粘膜を愛護的に扱うのは、手術の基本中の基本です。
私は時々、砥石で先を整えています。

皆同じようにやっているのでしょうか?
あまりメンテの話はしないのですが、おかしくなれば医療機器メーカーに送っているのかもしれません。
メーカーなら、鉗子職人の方に新品の如く仕上げていただけるのかもしれません。
しかし、よく使う鉗子のちょっとした手入れは、自分でやった方が良いと思います。
仕事の道具をメインテナンスをする(できる)のはとても大事です。

過去に一人、砥石を使う先生にお会いしたことがあります。
その先生は、わざわざ京都の砥石を取り寄せて、本格的に手入れをされていました。
お勧め頂いた砥石はたいそう高級なものでしたが、凝りだすとそこまでいくのでしょうね。
興味はありますが、私の砥石は彫刻刀に付属している簡単なものです。
ちょっとした用途なら、これで十分です。
くぼみがあり、小さな丸ノミの手入れも良い感じでできます。

そもそも彫刻刀を持っていない?!ならば砥石ご購入を。
料理人は包丁の手入れ、大工は大工道具の手入れ、医者は手術道具の手入れ。
これ大事です。

院長 金子敏彦(かねこ としひこ)