昨年秋よりオンライン資格確認を導入しています。
まだ問題点も多いですが総じて大変有用です。
厚生労働省のポスターには「マイナ受付」と大きく書いてありますが、マイナンバーカードがないと意味がないシステムではありません。
マイナンバーカードを保険証として使えるし、つかえば医療機関で薬剤情報・特定健診等情報を閲覧できますが、この機能は私はまだ使ったことありません。

online

早くご案内できます。

オンライン資格確認では、保険証の記号番号、生年月日でその保険証が有効か否かわかります。
他の必要な情報を電子カルテに自動入力してくれますので受付手続きが早くなりました。
患者さんの待ち時間は短くなり、受付職員は打ち込みが楽で間違いがなくなり良い感じです。

限度額申請が不要!

手術をする診療所にとしては「限度額申請が不要になる」のがとても良いです。
患者さんにとって目に見えて便利と感じていただけるポイントかな。
手術の費用は高くなりがちで、通常は高額療養費(限度額適用)を申請して費用を抑えます。
お財布を優しくしてくれる制度なのですが手続きが少々面倒くさいです。

高額な医療への減額制度

【高額療養費制度】
加入している公的医療保険に、高額療養費の支給申請書を提出または郵送。病院などの領収書の添付を求められる場合もあり。申請期間は診療を受けた月の翌月の初日から2年まで。

【 限度額適用認定証 】
高額療養費を現物給付(お支払いの時に適用)させる為、加入している公的医療保険に申請し、医療機関に提出。

これがなんと、、、

オンライン資格確認をつかえば、手続き自体が不要になります!!

やり方は、患者さんの同意を得て我々が電子カルテのボタンを押すだけです。
これだけで限度額が適用になります。感動的に便利です。
当然ですが、もちろん高額医療制度の区分も解るので、気になる「手術費用の概算」をお伝えする事が容易になりました。
再度申しますが、マイナンバーが必要というわけでなく健康保険証だけでこれが可能です。

改善を要する点

これから徐々にアップデートされていくようですが、
現在のところ(令和4年3月)、指定難病の医療費受給者証、大阪市のこども医療証、ひとり親家庭等の医療費助成等は反映されません。
残念ながら今まで通り医療証を持参していただく必要があります。
このあたりが自動で資格確認でき適用されれば、ものすごく便利になりますね。
全国津々浦々、自治体独自の制度が自動適用されれば旅行先・出張先でも安心して医療が受けられます。

それともう一点、何故かオンライン資格確認ができない保険証が時々あります。
このようなケースでは高額療養費制度も自動的に適用ができません、、、これは大きな問題。
例えばものすごく身近ですが、私の保険証は資格確認できましたが、不思議な事に私の家族はできませんでした。
理由はよくわかりません。

まとめ

今回は患者さんにとって便利な点、改善出来たらよいと思った点を記載してみました。
面倒な手続きが不要になり感動しています。
資格確認できない保険証が時々あるのは早急に改善してほしいです。
また、我々使う側からの視点は次回にでも述べたいと思います。

まだマイナンバーカードの保険証利用をされる方は少ないようですが、今後はマイナポイントも付加されるので使用される方も増えるかなと想像しています。
マイナンバーカードが使える事ばかり強調されていますが、それだけではない便利な点があるので導入してとても満足です。

院長 金子敏彦(かねこ としひこ)