皆様遅ればせながらあけましておめでとうございます。
2025年一発目のブログよろしくお願いいたします。
突然ですが、昨年、縁がありましてレアな鉗子を購入しました。

永島医科器機の「前頭窩・前頭洞口用截除鉗子(黄川田氏)」
数本デッドストックがあったとか。
先日、別件でお越しいただいた永島医科の方も存在を知らなかった幻の鉗子(?)です。

カタログを見てみると

※永島医科器機株式会社のホームーページより転載

このようにグイっと上に曲がっており(強弯)、前頭洞のかゆいところに届きます。

購入した鉗子

これが実際に購入した鉗子です。

先端を見てみると、最近の鉗子では見られないくり抜き処理(青矢印)がされています。芸が細かい。
よく見てみれば、シャフトがねじられています!!(黄矢印)
ねじるとねじらないでは、使い勝手が全然違います。
カタログではねじってないのに。実際買ったものの方がカタログより良い鉗子に仕上がっています。
カタログだけではわからない、匠の技・こだわりが感じられる一品です。

実際使ってみても切れ味良く、大満足です。
普段使っている鉗子では届かない(or 届きにくい)時に必殺の鉗子で登場します。
副鼻腔の手術はこういう特殊な鉗子を持っているか、そして使いこなせるかで、仕上がりが変わります。
残念ながもうこの鉗子を作れる職人さんがいないそうです。
壊れたらおしまい・・・大切に使わせて頂きます。

美しい鉗子、大好きです。

院長 金子敏彦(かねことしひこ)