令和3年も大晦日になりました。
令和4年1月7日金曜日から新年の診察を行います。
簡単ですが、今年のまとめ・雑感を書いてみました。

マイナンバーカードの保険証利用

マイナンバーカードの健康保険証利用に対応しました。
マイナンバーカードを保険証として利用する為の申し込みもこの端末で可能です。
保険証として利用できるだけではありません。
高額な医療(当院では手術)をするときに利用する高額医療の手続きが不要になります!

利用される方はまだ少数ですが、保険証利用を開始した方にマイナポイント7500を付与されるので、来年は使う方が増えるかな?

手術

手術を希望される理由として、新型コロナの影響により「手術をしたいが入院はしたくない」という方も多かった印象です。
大きな手術機器の導入はありませんでしたが、新品の鉗子を沢山購入した1年でした。

手術機器ではありませんが、手術直前に新型コロナウイルスの検査をする為にAbbott社のID nowを導入しました。
陽性と出た患者さんは未だ一人もおられませんが陰性確認ができることで、
我々も患者さんも安心して手術が受けられるようになったと感じています。
検査の為、手術の開始時間が遅くなることが難点です。
しかしオミクロン株が流行の兆しを見せる中、まだまだ検査は外すことができません。

学術活動

2020年~2021年前半は新型コロナの影響により学会・研究会などの活動が大きく制限されました。
今年後半になってようやく幾つか参加し発表する機会に恵まれました。

日本鼻科学会総会では、開院以来ずっとアップデートしている手術中の鎮静について発表しました。
局所麻酔・日帰りで鼻副鼻腔手術をとことんまでやる施設は全国的に見てもそう多くありません。
そういう意味で金子耳鼻咽喉科は開業医としてはちょっと特殊な立ち位置にあります。
そのような施設が少ないこともあり、手術をスムーズに遂行するための「術中鎮静」に興味のある先生も多いようです。
今年も思ったより多くの先生に手術見学にお越しいただき情報交換ができました。
手術の見学に来ていただけるのは、自分の手術のチェックも出来るという側面もありとても大事だと思っています。

研究会では難病の好酸球性副鼻腔炎に有効な「デュピクセントの使用経験」を発表しました。
今年はこのデュピクセントを使用した患者さんが増えた1年でした。
現在32名の患者さんに使用しています。
いままで治療に難渋していた患者さんにとっては福音で、とても満足していただいています。

その他

今年は学会・研究会のweb開催が普通になった1年でした。
世の中を見てもリモートワーク、オンライン授業、オンライン会議、オンライン診療等々。
インターネット社会の本格的到来といった感じです。
しかし、私は今年リアルな学会で発表した事で改めて対面での情報交換の重要性を感じました。

オンラインで社会を動かす試みは発展途上ですが、今後、オンラインと対面が併存していく世の中になっていくのでしょうか。
(色々な意味で)ネット社会が正しい方向に進んでいるのか?とても疑問に感じた1年でありました。
個人的には情報過多でちょっとしんどいかな~と感じます。
昔は世の中にゆとりのある隙間がもっとあったと思うのですが、、、

そんなこんなで令和4年もよろしくお願いいたします。
良い診察・良い手術ができるように頑張ります。

院長 金子敏彦(かねこ としひこ)