朝からショックなニュースが入ってまいりました。
最後の日本公演で見て以来、活動の様子が伝わってきませんでしたが、
ジョアン・ジルベルト氏が御年88歳でお亡くなりになったそうです。
音楽のみならず存在そのものが伝説です。
実際にライブを聞くと、全てが彼の声とギターに引き込まれていくようで、
あたかもホールが小さくなったかのような感覚になったことを思い出します。
最後に見たのは、もう13年前か。
もう一度見たかったですが叶わぬ夢となってしまいました。
ここ数年、数々のミュージシャンの訃報が相次いでいます。
昔の音楽を愛する者にとっては辛い時期ですが、それは避けようがありません。
時期を偶然にして映画が公開されます。
「ジョアン・ジルベルトを探して(WHERE ARE YOU, JOAO GILBERTO?)」
このタイミングで映画とは、、、やはり神?
本当の演奏を聞くことはもう叶いませんが、レコードという素晴らしい記録媒体のおかげで我々は貴重な演奏を良い音で聞くことができます。
棚から初期のレコードを引っ張り出してきました。
あとでゆっくり聞きます(涙)。
レコードでは発売されていませんが、2000年にCDで発売された「ジョアン声とギター JOAO VOZ E VIOLAO」というアルバムでは、余計なアレンジが無い弾き語りを堪能できます。初めて聞くのにも良いかもしれませんヨ。
(追記:その後追悼企画でレコードで限定発売されました。令和元年12月)
医院と関係のない話かもしれません。
しかしながら「感性」を磨いてくれる音楽等の芸術は、私の人生に欠かせません。
「心のこもった診療」「患者さんの立場に立った医療」といった文言はよく聞きますが、どこにでも氾濫しすぎて何だか安っぽい気がします。
ただ一つ確実に、良い仕事(私の場合は医療)に「豊かな感性」はとても大事だと思います。
合掌
院長 金子敏彦(かねことしひこ)